最近気になっている人

最近、気になっている人がいる。

といっても、別に身近な異性への恋愛感情というわけではなくて、相手は芸能人である。

 

芸能人、の定義はあいまいで、あまりよくわかっていないのでもしかしたら間違っているかもしれないが、最近気になっているのはAV女優の紗倉まなさんである。

 

紗倉まなさん(以後まなちゃんと呼ぶ)はもちろん本職はAV女優なのだが、コラムを執筆したり、執筆小説の「最低」は映画化していたり、最近では文芸誌に小説を発表するなど、とても多才な活躍をしている女性である。

 

私も、はっきりとは覚えていないが、まなちゃんを知ったのはAVからではなかった。(というかAVは未知のものすぎて見るのが怖いというのもある)

 

まなちゃんのすごいなあ、と思えるところはたくさんあるのだが、その一つに、「等身大の性」をまるで世の中の女性たちに寄り添うかのように、やさしく、でも理性的に語ってくれるところにあると思う。

 

最近も、「働くおっぱい」というコラムで生理についてとりあげていたが、毎月くる整理へのめんどくささと、でも一種の健康のバロメーターであって尊いものだという認識と、でもやっぱり生理によって引き起こされるマイナス面がうっとうしくて、という私ももう何十回も経験してきたものを、ていねいにていねいにことばにしていて、本当に共感しかなかった。

ddnavi.com

 

それから、まなちゃんはVoicyという音声配信アプリでもラジオ配信(という表現であっているのか)をしているがそこでの性に関する話題の取り上げ方もいつもすごいなあ、という月並みな表現でしかないが、思ってしまう。

 

もちろん、お仕事がお仕事なので、AVの撮影についても話してくれることは多い。

でも、AV女優だから性に関する話題を無遠慮に出しているかというとそういうわけではなく、配慮が必要だとの認識を持ちつつも、決してタブー視して過度に倦厭しない、そういう取り上げ方は本当にすてきだと思う。

 

少し話題が逸れるが、少し前に中学校の保健体育での性教育の取り上げ方が問題となったことがあった。

日本では性教育や性に関する知識は「性=いやらしい、不健全」というなんとも乱暴なくくりかたで過度にタブー視されていると思う。

ただ、将来子どもをつくったり、パートナーとコミュニケーションをするなかで、セックスは避けられない行為であるわけだし、ほぼすべての人が通る道をタブーだ、不健全だということで隠し通すのは、それはむしろ誤った性知識の蔓延につながっていると思う。

 

たしかに、18歳未満の子どもにすべてをあけっぴろげに見せることは正しいことではない。ただ、「性」という話題が配慮されるべきであるが、タブーではなくて、もっと普通に、自然な感覚で友達と、家族と、恋人と、話せるようになったらもっと性に対する不安感であったり無理解が減らせるんじゃないかなと思っている。

 

そして話は戻るわけだが、AV女優という特殊な、性コンテンツの最前線、とくに男性の性欲を満たすというどちらかといえば双方向的というよりは一方的なセックスのあり方、に向き合いながらも、性に対して過度に敏感になるわけでもなく、鈍感になるわけでもなく、ちょうどよい塩梅で話ができるまなちゃんはすごいなあと日々思いながらVoicyを聞いている。

 

本当はほかにもまなちゃんのすごいところを書きたいが、そろそろ勉強しなければならないのでこのへんにしておこ。